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2011年12月20日(火) 
 最近のメディアや出版物、公共的な掲示物などで、一部ではあるが「障がい者」という記述を目にすることがある。本来は、「障害者」もしくは「障碍者」と書くのが正しいだろう。もう少し細かく言うと、かつて戦前までは障碍と表記されていたらしい。ところが戦後になって当用漢字が決められる際に、「碍」の字が外されてしまう。そこで、同じような意味の「害」を使って「障害者」と記述されるようになった。
ところが、最近ではやたら人道的な観点に立った配慮が広がっているようで、その結果害毒とか害を及ぼすなどいい意味で使われない「害」の字を嫌って「障がい者」と記述する事例が目に付くようになった。身体的な障害を有する人たちについては、社会全体でサポートするとか支えていきましょう、といった発想を持つことは必要だ。しかし、だからといって「害」の一字だけを仮名にするとの発想はいただけない。これは本来、3文字の漢字を組み合わせた熟語という日本独自の漢字文化なのである。屁理屈めくが、「障」という字だって「さわり」と読んで、いい意味ではない。では「しょうがい者」と書くのが正しいのか。1文字も2文字も同じだろう。そうなるともはや熟語はどこかへ行ってしまう。
 このほかにも、本来漢字で書くべき熟語の一方だけを仮名表記にする例が多くある。それらはいずれも小学校、初等教育の場で見られる。理由は、その漢字が教育漢字の指定から外れているから。結果的に子供達は、平気でかな混じり熟語を書くようになる。正確には熟語ではないのだが。障碍者への気配りであるとか、教育行政の観点からだとか、さまざまな理由で本来の日本文化を身に着けようとする機会が失われている。本末転倒ではないか。

閲覧数4,530 カテゴリ日記 コメント0 投稿日時2011/12/20 00:18
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