自閉症児は、 アスペルガー症候群であろうが、養護学校に通う自閉症児であろうが、 環境に慣れるのに、とても時間がかかる。
幼稚園・保育園と 小学校や養護学校の差はとてつもなく大きいわけです。
1年生の1学期は、環境が変わって何をしたらよいのか、
環境に慣れるのに、おおよそ1年間かかる。
行事が全くの別物に見えることもその要因である。
幼稚園や保育園の運動会と、 小学校、養護学校の運動会との差がとてつもなく大きいのである。
★次のような事例は、ただ単に、小1の自閉症児が学校に慣れてきただけ だと思ったほうが、間違いがない。
(1) 支援級在籍のアスペルガー児が、 1学期は、支援級にいることが多かったが、
2学期から朝の国語(読み・書き)を他の知的障がいのみの児童2人と このアスペルガー児を3人一緒に教えることにしたら、 1学期に、一人で教えていたときには、 「難しい」 「嫌だ」 などと言っていたのが 2学期には文句を言わずに書くようになった。
(2) 支援級在籍のアスペルガー児が、 1学期は、支援級にいられなくて、すぐにどこかへ行ってしまい、 学校から出て行きそうになったこともあった。 勉強は一切しなくて、本を読んでいるだけ。 嫌なことがあると、大声で叫び、15分間は、暴れている。
2学期から少しずつ、支援級にいられる時間が増えてきた。 どこかに行っても、行き先が2,3の場所に決まってきた。
★よくある教師の勘違いは、
(A) ●●を指導したから、良くなったと思うこと。 (B) 逆に、学校に慣れるのに手一杯の時期 (例えば1学期) の ひどい状態を元に、個別指導計画を作ってしまうこと。
どこかに行ってしまって、探したり、追いかけたりと、担任教師は大変だが、 「学校に慣れるのに、きみも苦労しているんだね。きみも大変なんだね。」
と思えると担任も気が楽になるはずだ。
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