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2009年03月06日(金) 
書名:柴田錬三郎選集8 
  決闘者宮本武蔵 少年編青年編
著者:柴田錬三郎
発行所:集英社
発行日:1989/12/2
定価:2718円+税

書名:柴田錬三郎選集9
  決闘者宮本武蔵 壮年編
著者:柴田錬三郎
発行所:集英社
発行日:1990/01/24
定価:2718円+税

「我、事において後悔せず」宮本武蔵ほど有名な兵法家も少ないのですが、実際の武蔵の実像はよくからない兵法家でもある。柴田連三郎の宮本武蔵です。立川文庫もどきの奇想天外な物語の展開の仕方、読んでいる者を楽しませてくれる。ついつい読み進んでしまう凄さがある。文体でいうと柴田連三郎の文章は「が」が非常に少ない。これってちょっと不思議。「が」で一回区切られる文章よりも滑らかな感じがする。
 吉川英治の「宮本武蔵」と比べて読むとなかなか面白い。求道者一筋の吉川英治の武蔵に比べて、いろいろ人間の本性などが垣間見える柴田武蔵です。また歴史の史実を全く無視した柴田独特の史観があって物語としては面白い。吉川にもあるが、この人とは絶対巡り会っていないと言えるような人物を出会ったり、縁があったりして物語の展開に夢を与えてくれる。吉川武蔵を結構意識している感じです。真田三銃士などが出てきて立川文庫?というシーンもあったりして気楽に楽しんで読める本です。一気に読んでしまいました。

閲覧数1,826 カテゴリ日記 コメント0 投稿日時2009/03/06 20:26
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