わたしたちの身体にはホメオスタシス機能が備わっているおかげで、体温や心拍数、血圧などの状態を一定に保たれています。ストレスによって交感神経が優位に働き、ホメオスタシス機能に影響を受けることは、以前も書きました。血流・血圧・心拍数のリズムをつくる心臓や血管にストレスが与える負担は甚大です。
ストレスが原因かもしれない病気 高血圧・動脈硬化・心筋梗塞・狭心症・
ストレスがどうして? 心臓への刺激や負担が強いと不整脈が発生します。活動が活発になる心臓はたくさんの酸素を必要としますが、供給が追いつかないと心臓は酸欠状態に陥ります。これが狭心症や心筋梗塞の原因になります。
②副腎皮質ホルモンがたくさん分泌される この状態が続くと、血液の濃度が高まります。よく言われる「血液ドロドロ」の状態で、血管にとってたいへんよろしくありません。放置されれば動脈硬化を起こします。
・血中カリウム値を下げる カリウムは神経や筋肉の情報を伝達する役割をしています。低くなると、筋肉の弛緩・収縮がうまくいかなくなり、心筋でのカリウム不足は、不整脈を起こし、心停止、心臓発作の原因にもなります。
マサチューセッツ総合病院の研究で、慢性ストレスが扁桃体の活動が高められると、白血球が増産され、その結果、動脈の炎症や狭窄、心血管障害につながることがわかりました。また、安静時でも扁桃体活性が高いグループは、低活性のグループよりも心血管疾患が早期に発症する可能性があるとしています。不安・緊張・恐怖に晒された生活は、扁桃体を過活動にし、心臓発作、心不全、脳卒中、動脈狭窄のリスクを高めます。
ことに職場でのストレスが蓄積された状態が続くことは、心臓病のリスクを高めます。規則正しい生活(睡眠・食習慣)に加えて ①副交感神経優位になるリラックスタイムをつくる 「好き」「楽しい」「うれしい」を五感で感じられる環境をつくる こんな習慣がストレスの軽減につながります。また、解消できないストレスは、心理カウンセリングの活用も有効です。
心臓疾患は誰にでも起こるリスクですが、とりわけリスクが高いとされる「タイプA」と呼ばれる人の行動や性格のパターンが、1950年代のアメリカですでに発表されています。タイプAは管理職に多く、心臓疾患のリスクがそれ以外の人の2倍といわます。
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