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2010年06月30日(水) 
日本-パラグアイ戦をご覧になった方も多いと思いますが……。

わたし個人的には、非常にいい試合だったと思います。
今まで観たなかで、いちばんフラストレーションがたまらない代表戦でした。
カウンセラーであることを外れて、ちょっとサッカーのことをしゃべると……
いつも日本代表のゲームって「パスはいいから、シュート撃て!!」なんですもの。
ことに相手チームには、ロケ・サンタクルースという昔から注目せずにはいられない男前FWがいますし。
まあ、ぶっちゃけ、日本人ですけど日本代表を応援しない、
とまではいかずとも、日本戦に無関心なサッカー好きなんです。
(ちなみに、チームではACミラン、国ではメキシコ、スペイン、ポルトガル、アルヘンティーナあたりのラテン好き)

それがね、今大会は違うでしょ。
本田だけじゃなくて、松井とか大久保とか遠藤とか。
「勝つぞ」って気合いが半端なく伝わってきました。
これ、ただのやる気と根性だとか、エゴイストとか、オラオラ系じゃなくて、まさに心理学で言うところの

「メンタル・ストレングス(mental strength)」

だと思うんですね。
精神の強さ、当たり負けしない力、というか。
これがないと、自分のやりたいことができません。
自信、文字どおり自分を信じる力、
それもその自分が実力を発揮できると確信するくらいの力です。

武士道っていうのもそうかもしれません。
以前から岡田監督はそういうものを感じる方ですが
今回はさらに増してビシバシ空気を斬る勢いで感じました。

あと、駒野はちっとも悪くなかった。よくやってくれました。

****

で、久しぶりに日本代表に誇りを感じた一戦だったんですが、
W杯効果で残念な目に遭った友人の話をね、聞きまして。
「強さ」を正しく表現するのってつくづく難しいと思いました。

かいつまんでエピソードを紹介しますと……

その友人は非常にサッカー好きってわけではないのですが
夜11時スタートだし、せっかくだから今夜は観ようかな……と思いつつ
昨日は出社したそうです。そして会社に着くと
なぜか上司命令で、終業後は会社近くのお店で強制観戦になっていた、と。
さらに上司命令で、1万4000円の日本代表のレプリカユニ買わされた、と。
それも自腹で。

観るなら、おうちでのんびり観たいし、
しかも、ユニに1諭吉なんてかけたくないわけで……。
そこに、でも上司命令と。

これ、完全に、ハラスメントです。

「日本人だから代表戦くらい応援しようぜ!」って気分はわかります。
けれど、この感覚は、すごくイヤなカンジ。
サッカー好き的に言わせていただければ、そもそもワールドカップって国民大運動会じゃないし。
こういう感覚が駒野を責めたり、あるいは戦犯さがしたりするんじゃないかと。

94年アメリカ大会のとき、自殺点を入れた若いDFがいました。
コロンビアの選手でエスコバルといいます。
彼は、帰国早々、ファンに射殺されてしまうんです。

この感覚こそが「パニック」なわけで。
パニック(恐慌)っていうのは、
突然の強烈なストレス下での混乱した心理状態や暴発行動のことです。
動物実験では、脳の処理能力を超えると、非論理的な行動に走ることがわかってます。

****

かなりひどい言い方をすれば、
この友人の上司も、脳の処理能力を超えていたのでしょう。

脳の処理能力をいかに超えないようにするか、と
脳の処理能力を超えた人にどんな対処をするか、では
ストレス対処の難易度が格段に違います。

ハラスメントが起きるほどとなれば、
相当のストレスを抱えているはずですから。

これが「強さ」でないことだけは確かです。

閲覧数1,581 カテゴリストレス・ケア コメント0 投稿日時2010/06/30 20:11
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