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2010年07月28日(水) 
※山本真純アナのご冥福を心よりお祈り申しあげます。


今日の報道で知り、驚かれた方も多いことでしょう。
それにもまして
14階からの落下という「ためらい」のない方法を選んだことに
彼女の苦悩の大きさを感じずにはおれません。

深夜~未明の時間帯は、「眠れない」状況は
苦悩や絶望をよりいっそう重く強くします。
そして、うつの症状である「死にたい」という気持ちを
具体的、直接的な行動へと駆り立ててしまう。

報道からうかがい知る山本アナは、

「大ざっぱ、かつ凝り性。
太陽にあたっていないと元気がなくなる」(自己紹介)
http://www.asahi.com/showbiz/nikkan/NIK201007280016.html

「心臓に毛が生えている(と思える)ほど、明るく信念があった」(兄)
http://sankei.jp.msn.com/entertainments/media/10072…001-n1.htm

「よくできた自慢の妹でした」(兄)

「99年同期の中でも中心的な存在で、幹事役を買って出たりしていました。
余裕があって、遊びも知っていて、スポーツもやっていて、
うつ病になりやすい人には見えませんでした。
男性にも女性にも人気があり、友人もたくさんいました」(同期男性アナ)

「うつ病になるタイプじゃなかった」(知人ら)
http://www.j-cast.com/2010/07/28072069.html?p=all

という明るく積極的で元気な人柄です。

まさか、赤ちゃんを産んだ直後に、最愛のわが子を残して
と誰もが思います。

彼女のかかった病気、「産後うつ」には
いくつか思い出すケースがあります。

産院から退院するという前日に
「うちには哺乳瓶を煮沸消毒する機械がない!!」
と取り乱して泣き叫ぶ初産のママ。

「栄養士が信じられない、
あいつらミルクを売りつけるセールスマンだ!」
と憤り、母乳が出なくなった30代のママ。

そんな小さなことで泣か(怒ら)なくても?
まあなんとかなるよ、大丈夫。
いやいや、それは勘違いでしょ。

周囲の落ち着いた人たちの言葉が
彼女たちをどんどん孤立させていきます。

「誰にも、わかってもらえない」
「みんなはできてるのに、わたしはできない」

人間失格と烙印を押されたような絶望するほど
自己肯定感を失わせます。

山本アナの場合も

「すべてにおいて自信がない」と不安を口にする(出産2カ月後)
「(育児を)すべて自分でやれているのに、
(自分だけが)やれていない(と感じる)絶望感」
「子どものこと、夫のこと、将来のことへの不安が積み重なっていた」
http://sankei.jp.msn.com/entertainments/media/10072…001-n1.htm

と、追い込まれていきました。


産後うつを誘発するといわれる、
ホルモンバランスの変化や生活環境の変化、
ほかの赤ちゃんとの比較(個人の価値観)に加えて、
ここ数日の猛暑で体力をひどく奪われたことも
無関係ではなかったのではないかと思います。

うつと体調は密接な関係があります。
身体の具合がわるくなれば、気分も落ち込みます。

誰もがかかる病気であることはたしかです。
ただし、「死にたい」気持ちという症状を伴う病気です。

一時期「うつ」は「心の風邪」という言われ方をしました。
最近「心の骨折」という人もいます。
わたしも個人的に「心の骨折」のほうがしっくりきます。

丈夫な体質だったり
お肉を食べてスタミナをつけて、
まして、気合と根性で自然に治ったりはしません。

患部がうまく回復するように、
動かさないように、添え木が必要なんです。
もう一度、元気を復活させるための、心の添え木が。

以前にも書きましたが、ストレスは悪いことだけではありません。
慶事も十分に人を追い詰めるプレッシャーになります。
http://sns.hamatch.jp/blog/blog.php?key=26817

妊産婦さんのうつだけでなく、
みなさんも、どうかご自身の変化、そして
あなたの大切な人の「不安」「悩み」を見過ごさないでください。

そんな小さなことで……
まあなんとかなるよ……
勘違いでしょ……

と、あなたが思うとき、
その人は、孤独や絶望を深めているかもしれません。


日本では、15~34歳の若い世代の死因は自殺がトップです。
そして、うつは「死にたい」気持ちという症状を伴う病気です。

閲覧数4,700 カテゴリニュース コメント1 投稿日時2010/07/28 17:58
公開範囲外部公開
コメント(1)
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  • 2010/08/10 14:16
    “産後うつ” 夫の協力不可欠
    8月10日 6時37分 NHK
    http://www.nhk.or.jp/news/html/20100810/t10013265931000.html

    出産後の母親のうつ病「産後うつ」についてのシンポジウムが東京で開かれ、予防や克服には夫の協力が欠かせないという意見が相次ぎました。

    このシンポジウムは、父親の育児支援をしているNPOが開いたもので、子育て中の親などおよそ200人が参加しました。この中では、産科の医師が「産後うつは、出産した母親の10人に1人がなるとされ、悪化させないためには、身近にいる夫の支援が重要だ」と話しました。また産後うつになった女性は「育児や家事について、夫婦でよく話し合い、夫の協力で克服することができた」と体験談を語りました。このほか妻が産後うつになった男性は「最初は単なる疲れだと思って深刻さに気づかなかった。ベビーシッターなど外部のサポートも活用したが、家族の時間を持つことが何よりも重要だ」と話しました。参加した父親は「産後うつは身近なものだとわかった。病気について知ることは予防にもなるし、夫婦でよく話し合いたい」と話していました。

    主催したNPO法人「ファザーリング・ジャパン( http://www.fathering.jp/ )」の安藤哲也代表は「夫は仕事が忙しく、妻が育児で孤立することが、産後うつにつながると思う。多くの人に知ってもらうよう、情報を発信するほか相談できるネットワークを作りたい」と話していました。
    次項有
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