わたしにとって11月の恒例行事といえば酉の市。 住む場所が変わって浅草の鷲神社から新宿の花園神社と変わり、 去年はじめて横浜のお酉さま・金刀比羅・大鷲神社へのデビューを果たしました。 横浜のお酉さまは、横浜市無形民俗文化財指定第一号だとか。すごい! 熊手を買って「家内安全商売繁盛」の掛け声とともに手締めしてもらう、 このときから「(来年も)よいお年を!」の挨拶がはじまります。 年の瀬がはじまる――新しい年へのワクワク感と 今年も無事に終わりそうという安堵と感謝が入り混じって 自然に明るくやさしくわいわいできるんです。 そんな人、多いんじゃないでしょうか? お酒で顔を赤らめていろんなやり取りする 熊手の出店のおじさん・おにいさんたち 屋台のおじさん・おばさん・おにいさん・おねえさんたちって お茶目な方が多いような気がします。 酉の市はいろんな由来がありますが、 関東一円+静岡の鷲神社・大鳥神社で11月の酉の日に行われる 開運招福・商売繁盛を願う祭りです。 浅草の鷲神社の御祭神は 天日鷲命(あめのひわしのみこと)と日本武尊(やまとたけるのみこと)。 ちなみにこの天日鷲命(あめのひわしのみこと)は 腹を立てて天岩戸に立てこもった天照大神(あまてらすおおみかみ)を 八百万の神々が知恵を出して岩戸を開けたとき、 再び世の中に光が満ちるのを予兆するように現れた「鷲」なんだそうです。 明るい英知を授けるとして、 諸国の開墾、開運、殖産、商売繁盛の神さまとして祀られています。 日本武尊も東征のときこの地の天日鷲命に戦勝祈願し、 11月の酉の日に無事に帰還して、お礼参りの折、 武具の熊手を納めた――祭日と熊手の起源――とか。 (ほかに日本武尊の命日が11月とも) 横浜の金刀比羅大鷲(ことひらおおとり)神社の御祭神も 鳥とかかわりがある神さまですが、浅草のお酉さまとは違います。 天之鳥船命(あめのとりふねのみこと)という イザナギとイザナミの間に生まれた神さまで、 鳥之石楠船神(とりのいわくすふねのかみ)の名前もある 神々を運んだ船の神さまです。 伝説によれば、「石」のように堅牢で「楠」のように腐食しにくい 鳥が飛ぶがごとく進む神船だとか。 港町・横浜に御座すのがピッタリな神さまなんですね。 たくさん福をかっこめるし、運んできてくれる 立派な宝船のような横浜のお酉さまに 今年の御礼と来年のご加護をお願いしたら 「大船に乗った」気持ちになれることうけあいです。 横浜の酉の市についての情報は 「横浜・酉の市 金刀比羅大鷲神社訪問記」 http://torinoichi.bootes555.com/ 「横浜の祭り~酉の市かわら版~」 http://www5e.biglobe.ne.jp/~ydagame/index.html が詳しいです。 |