前回17日のエントリーで、被災したかしないかに関わらず
わたしたち誰もにこの大震災がトラウマになる可能性があることにふれました。
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そもそも、報道をテレビを見るのも自由、見ないのも自由です。
見なくても誰からも責められたりしません。
なのに、報道を見なければならないような気持ち、
見ずにいれない気持ちが湧いて、
見ることが「苦痛」や「負担」になっても止められず、
体調や生活のコンディションを崩してしまうのです。
こんなとき自分でできる対処法として
第一に、これ以上の情報を仕入れないこと
第二に、それを続けること、そのための工夫をする
第三に、今のこの気持ちをシェアする相手を探すこと
と、前回書きました。
ただ、これがなかなか難しいのです。
すでに「見ること」に使命感を抱いているので
(1)情報を遮断して、
(2)離れ続けているには「工夫」が必要になるのです。
この工夫とは、
自分の五感を喜ばせる日常的な体験を選ぶこと
です。努力とか忍耐とか、そういうのは
それが気持ちいいという人以外にはお薦めできません。
たとえば、料理が好きな人なら
「ちょっと手の込んだ料理をする」とか。
新たに何かを始めるのではなくて
好きなこと。「下手の横好き」でも「好きこそモノの上手なれ」でも好きならば何でもOK。
- ブラタモリ的な近所のお気に入りスポットのお散歩
- 絵を描く、音楽を聴く、カラオケに行く
- 手芸、工芸(手づくり○○)
- お気に入りの映画・小説などを再び観賞する
- ガーデニングや模様替え、DIY
- 温泉、エステ、マッサージ
- 各種エクササイズやスポーツ……などなど
とにかくあなたが好きな、日常にできることを選んでください。
それを、いつもよりちょこっと長めに、
時間のゆとりをもって楽しんでください。
知らず知らずのうちにあなたは、被災者の
痛みや寒さ、苦しさ、飢え、乾き……
といった感覚を受け取っています。
この感覚から抜け出すにしても、受け止めるにしても
助けになるのは、あなた自身の豊かな五感の喜びです。
安らげる、くつろげる、落ち着ける、楽しくて、うれしい
味、手ざわり、温もり、香り、色、形、音、重さ、動きなどの「感じ(五感)」を伴う体験です。
この感じを
たっぷりと味わって
しっかりと確かめておきましょう。
こうした体験は、あなたに「本来の自分らしさ」を思い出させてくれます。
<いま、ここ>にいるという実感が
船のアンカーのように、あなたをたしかにつなぎとめてくれるのです。
その安心感が、あなたが<いま、ここ>でできることに
伸び伸びと能力を発揮することを促してくれるのです。
こうした体験と感覚が、あなたを安心させて
日常の感覚を取り戻してくれます。
被災地を助けるにも、
あなた自身が、日常を取り戻すことが大切です。
「どうしよう!どうしよう!」と困っている人、たとえば
「なくなったらどうしよう!」とパニック買いする人には
残念ながら誰かをサポートすることなんて到底できません。
そればかりか、
その不安や混乱は家族や周囲の人間関係にも影響を与えます。
あなたの<いま、ここ>での現実に
五感の喜びでしっかりとつながっている実感、
その変わらない日常があなただけでなく
あなたの家族や周囲の人たちをほっと安心させるのです。
いつもの生活のなかで、あなたの好きなこと楽しいことはなんですか?
この三連休で、そんな五感を喜ばす体験をしてみませんか?
もう一つの「今のこの気持ちをシェアする相手を探すこと」
については、また、あらためて書きます。
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一人ではダメージに気づくことすら難しいものです。NPO法人リアルトレジャーでは、
震災後に受けた心のダメージに関する無料カウンセリング(60分)を実施しています。
つらいお気持ちの中に一人でいないでください。
その原因がどんなに些細な出来事であってもOKです。
わたしたちとシェアしてください。
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