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2011年12月12日(月) 

もう12月だったんですね!
11月はまるっとブログをさぼってしまいました。アハ!

さて、今日はつい先日、我が家に来訪したセールスマンのお話をします。
よく心理学のネタ本にも出てくる交渉術に
「フット・イン・ザ・ドア」というのがあります。
このセールスマン氏がこの華麗な使い手(しかもイケメン)で、
「これは、ブログに書かなくちゃ!」と思ったくらい
たいへん印象に残りました。

「フット・イン・ザ・ドア」で検索すると
詳しい解説がたくさんヒットするので、ごくごく簡単に。

小さなことにOKしてもらうと、

次のOKを引き出しやすくなる(断れない)、という法則です。
セールスの人が「お話だけでも聞いてください」とドアに足をねじこむ
片足を入れてドアが閉まらなくしたら、売ったも同然 ということから、
そう呼ばれるのですが
そんなことせずとも、扉を開けたところから
すでに「小さなOK」はスタートしてます。
わたしもセールスマン氏に会ったときから
すでにうなづいちゃってたわけです。

さてこのイケメン、じゃなくてセールスマン氏はリサイクル関連の業者さんでした。
イケメン以前に、使ってないPCとかビデオデッキとかの処分に困ってたので
渡りに船、といえばまあそうだったのですが。
扉を開いちゃって、話を聞いちゃったら断れません。

「そうそう不用品の引き取りにお金がかかったらイヤですよね?
  よく車で流してる業者さんって結構高いし。
  うちはリサイクルだから、使えるものは使う主義。
  ですから、基本いただかないんですよ。
  その、ビデオって動きます? マシンのOSは?」

新妻らしく「主人に聞いてみないと」とか
「主人が、主人が」の連発で抵抗したのですが、すでに時遅し。
どんどんたたみかけるように押してきます。

「わからない? じゃあ、ちょっと上がって見せていただいてもいいですか?」
わたしは術中にハマってしまい
(面識のある方ならおわかりでしょうが、このわたしが!です)
セールスマン氏はやすやすと
「じゃあ、ちょっとお邪魔しますね」 とOKを取り付けてしまったのです。

イケメンだったのも彼の勝因ですね!
そういうことカウンセラーが言っちゃダメだろうと 窘められる方もきっといらっしゃるでしょう。
それは実に正しいご見識かと思います。 しかし、そういう方はわたしだけではないと思いますが
わたしはカウンセラーである前に「自分の欲望にいつも正直」なのです、困ったことに。


そのあともセールスマン氏はイケメンっぷりと
「フット・イン・ザ・ドア」の手をゆるめません。
PCの型判を見るだけにとどまらず、

「相殺して無料、あるいはお客さまにプラスにするには
 溶かしてリサイクルできるものがいちばんなんです
 たとえば、もう使ってないアクセサリーとか……」
と、どんどん話を進めてきます。

さて、ことに奥サマ。
イケメンから続けて次のように聞かれたらどうしますか?

「ご結婚前に、プレゼントされたアクセサリーとかあるでしょう?
 捨てるに捨てられないし。 かといって、今、ご主人の手前、
 前の人からもらったものは使えないし。

 結構、どちらのお宅にもあるんです、そういうのって。
 それ、見せていただけません?」

実際、見せてしまわれた方もいるらしく、
「たとえば、こんなところから出てきたお宅もありますよ」
と過去のケースを紹介してくれたり、
「『ああ、奥さん、そこだったんですか』(→微妙にエロい)って思いましたよ」
とか、リードが魅力的です。

さすがに、このあたりでイケメンとサヨナラを切りだしましたが、
それでも

「今後の参考のために、
 奥さんがどんなアクセサリーをお持ちなのか見せていただけませんか?」

と喰い下がってきます。
なかなかハマりごたえのある
30分「フット・イン・ザ・ドア」ライブでした。

セールスマンすべて悪ではありませんが
わたしたちは、かくも容易くコントロールされやすい一面がある ということは、
覚えておいて損はありません。

こういう場面に持ち込まれたらどうしようって?

「テクニックにテクニックで対抗するべし」みたいな論調も見かけますけど
たぶん無理です、相手はプロですから。
下手したら墓穴を掘ります。

でも、そんなこと覚えなくても大丈夫。
気づくことさえできれば、自然に断れますから。

たぶん、そのときあなたは
「断りたい」
「うざい」
「いろいろ面倒」
「帰れ!」
といった不快感を感じているはずです。
この不快感が気づかせてくれます。
で、気づいたら 「相手に合わせる」のをただちに止めることです。

このテクニックを使うのは
「断りにくくする」ためです。

だから
「断れる」自分に戻ればOK

わたしがこれに気づいてセールスマン氏とサヨナラできたのも
「イケメン観賞に飽きた」 という
不快感の賜物でしょう。
わたしの不快感、グッド☆ジョブ!

欲望や不快感って、
案外、自分を助けてくれるみたいです。

イヤな感情や欲望も あんまりじゃけんにしないであげてくださいね。


閲覧数1,883 カテゴリ日記 コメント0 投稿日時2011/12/12 19:15
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