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2012年01月22日(日) 

自閉症の人に関わっている人に、

「 自閉症の人は、『 視覚優位? 』 だ。」 という人が少なくない。

 

では、自閉症じゃない人は、 「 視覚優位 」 ではないのか?

 

自閉症の人に限らず、人間は誰でも、

次のことわざや故事が示すように、

「 視覚優位 」 で物事を理解するものだと思う。

 

  「 百聞は一見にしかず 」 ( Seeing is Believing. )

  「 群盲評象 」 ( 群盲象を評す )

 

  ゑれきてる~特集1.進化した視覚優位脳

  http://elekitel.jp/elekitel/special/2004/06/sp_01_a.htm

  ヒト、霊長類の感覚の特徴の一つは、視覚優位ということです。

  情報の収集が視覚に依存しがちであるし、

  脳の視覚機能の領域も広くて

  > サルの場合、大脳皮質の半分以上を占めています。

  > 視覚に比べて聴覚の処理領域は狭く、大脳皮質の5%にも満たないのです。

 

  視覚優位、マガーク効果

  http://web2.chubu-gu.ac.jp/web_labo/mikami/brain/20…-20-3.html

 

 

おそらく、 

この 『 視覚優位? 』 というのは、「 動作性優位 」 のことで、

 

元来、「 LD ( 学習障害 ) 」 などの発達障害の人の

認知発達の度合いや、認知処理の得意分野、不得意分野を

「 ITPA 」 や 「 WISC-III 」 などの検査によって

検査して初めて、使われる言葉なのではないかと思う。

 

それが、どうも、

 

「 自閉症の人には、

 耳で聞く話し言葉よりも、

 目で見る絵カードや写真カード、文字カードが

 有効だから、『 視覚優位? 』 だ。 」

 

というように使われているように思えてならない。

これを、門 眞一郎氏が、次のように書いている。

 

  自閉症スペクトラムにみられる 「 視覚優位 」  門 眞一郎

  http://www.seiwa-pb.co.jp/search/bo01/bo0102/bn/25/…2u.html#10

  > 視覚的支援があるとコミュニケーションが成立しやすくなるという日常的な手ごたえが,

  「 視覚優位 」 という表現を引き寄せていると思われる。

 

 

この 『 視覚優位? 』 が、 「 動作性優位 」 の意味であるなら、

知的障害があって、言葉が話せない、言葉の理解が弱ければ、

当然だが、「 言語性 」 は低い。

つまり、相対的に 「 動作性 」 のほうが 「 言語性 」 よりも高いということになる。

 

  329. 太田ステージ★ 「言語性」 のほうが高くなる Stage段階

  http://sns.hamatch.jp/blog/blog.php?key=28574

  > Stage Ⅲ-2 以前は、 「 動作性 」 のほうが高い

 

この 「 動作性 」 と 「 言語性 」 の差が、きわめて小さければ、

どちらかが 「 優位 」 ということにはならない。

 

  329. 太田ステージ★ 「言語性」 のほうが高くなる Stage段階

  http://sns.hamatch.jp/blog/blog.php?key=28574

  > Stage Ⅳ では、 「 動作性 」 と 「 言語性 」 に優位な差はない 

 

知的障害のある自閉症の人より、

知的障害のない、高機能自閉症、アスペルガー症候群の人のほうが多く、

太田ステージの 「 Stage-Ⅳ 」 を 超えているか、超えていくはずだから、

 

「 動作性優位 」 ( 『 視覚優位? 』 ) ではなく、

 

「 動作性 」 ( 『 視覚? 』 ) と 「 言語性 」 ( 『 聴覚? 』 ) がほぼ同じか、

「 言語性優位 」 ( 『 聴覚優位? 』 ) の自閉症の人のほうが多いと思うのだが・・・。

 

 

 

それとも、「 NLP 」 ( Neuro-Linguistic Programming 「 神経言語プログラミング 」 )

の言うところの  「 視覚優位 」 をイメージしているのかなぁ。

 

  NLPタッチ

  各代表システムの特徴

  http://www.nlpjp.com/200nlp/vakfeature.html

  > あなたは 「 スターバックス 」 と聞いて何を思い浮かべますか?

 

  > 1の人は絵や画像で捉えているので視覚優位な人です。
  > 2の人は音や文字で捉えているので聴覚優位な人です。
  > 3の人は味、香り、身体的感覚を使って捉えているので身体感覚が優位な人です。

 


閲覧数4,137 カテゴリ障がいと教育 コメント1 投稿日時2012/01/22 15:49
公開範囲外部公開
コメント(1)
時系列表示返信表示日付順
  • 2012/02/14 03:42
    鉛筆Rimbaudさん
    ゆで卵さん、コメントありがとうございます。

    「自閉症」という名前のために、誤解、すれ違いが生じることはよくありますね。

    神奈川の篁 一誠先生は、「自由人と言ったらどうか」とおっしゃっていました。
    (篁先生の先生である牧田清志先生は、
    「自分勝手症はどう」とおっしゃられたことがあると)

    「こだわり」も自分が好きでやっているというよりは、その発達段階が
    彼ら/彼女らをして、させているところが大きいので、
    山形大の横山浩之先生は、「とらわれ行動」と言われたこともあります。
    (発達、1,2歳のダウン症のお子さんが、
    段差を慎重にこわごわ歩くのは、こだわりでもなんでもないですし、
     普段、行き慣れてないトイレへ行きたがらないのも、こだわりでもなんでもないですよね。)

    篁 一誠先生が、「10歳から10年計画で、家事が一人でできるようにしよう」ということを
    始めたのは、昭和40年頃に、
    自閉症の女性の方が、面倒を見てくれていた父のそばで餓死していた。
    冷蔵庫には、食べ物があるのにも関わらずというニュースに衝撃を受けた、これではいけない
    と思ったからだと聞きました。

    自閉症の人では、アスペルガー、高機能の人ほど、日本では、
    引きこもりになる(就職しても、こんな仕事やってられるかと、本人がやめる。
    会社もやめてもらって助かる)しかし、
    家事ができるアスペルガー、高機能の人は、
    引きこもりにはならずに、就職でも言われた仕事を立派にこなすはずですね。

    家事ができる人は、「自律」(自分をコントロールするすべを持っているからです。)
    次項有
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