電話をかけると
「どうしたの?」って応答する人、結構多いと思います。
仕事でのやりとりならともかく
メールやLine、あるいはSNSやオンラインゲームなど
オンライン上のテキスト(+画像)でのコミュニケーションが
日常になっている昨今、プライベートで音声通話に
「すわ、一大事?」と反応してしまうのもわかる気がします。
もう何年、音声でもっとしゃべっていた時代に
いつも「どうしたの?」と応答する女性がいました。
「もしもし」でも「はいはい」でも「元気?」でもなく
電話をかけるたびに「どうしたの?」と尋ねられるうちに
「わたしはそんなに彼女に心配をかけているのだろうか?」
→まあ、たしかに突飛なこといったりやったりするタイプだけど(笑)、
そこまで心配されたり、お世話かけたりはしてないんだけどな……
「彼女には、何かないと電話かけちゃいけないのだろうか?」
→まあ、長電話でプライベートを邪魔するのは迷惑だけど、
ちょっとした意見や情報の交換や気の置けない会話で談笑できる
友だちだと思ってたんだけどな……
という感情が起こるようになり、友人として親密になる前に
同時期に出会った友人たちと、それなりに交際が続いていくなか
電話をかける回数が減り、やがて、疎遠になってしまいました。
ちなみに、彼女はとても心やさしい人でした。
母のような、姉のような、知的で頼りになるあたたかなタイプです。
「どうしたの?」
「大丈夫?」
「ムリしないでね」
「気をつけてね」
と、相手をいつも気遣っていました。
ただし、対等な関係において、こういうコミュニケーションは、
相手の自立性を損なったり、貶めたりする両刃の剣ともなりかねません。
・子ども扱いされたような気持ち
・実力不足を指摘されている気分
など、劣等感や罪悪感にこのような言葉はやさしくリーチしてくるのです。
よく「うつの人に『がんばれ』は禁物」といわれますが、
心配や思いやりが毒になることもあります。
前回の「らくらく介護」で、人がどんなにムリをして
がんばってしまう生き物かをミニワークで実験してもらいました。
使命感のなかにいると、人は、いとも簡単に、
睡眠時間を削ってしまう。自分の時間など二の次でした。
では、そんながんばっている状況の人が
「ムリしないで」と言われたら、
この人の気持ちには、どんな変化が起こるでしょうか?
次回で書きます。
心優しいみなさんも、家族やお友だちを心配されると思います。
応援はどうですか? たくさんしていますか?
つづき→http://sns.hamatch.jp/blog/blog.php?key=49287
-------------------------------------------
ここラボCLUB「らくらく介護」講座は
毎月第1水曜日11:00~12:30です
http://real-treasure.org/contents/code/seminar
-------------------------------------------