1歳の赤ちゃんに、鉛筆を持たせて、ひらがなを書かせようとする 親も、教員もいない。
しかし、知的な遅れがあり、小4で7歳相当の認知発達しかない子どもに、 小4の 「国語」 「算数」 の授業を受けさせる 親、教員は少なくない。
7歳相当と言えば、小1相当ということになる。 つまり、小4の教室に、小1の子どもがいて、一斉授業で、 小4の「国語」 「算数」 を、小1相当のこの子のプライドを傷つけずに 教えられる教員がいるのなら、私は見てみたいと思う。
多くの場合、この小1相当の子どもは、小4の教室の中で 授業がわからないから、「おきゃくさま」 になり、 「にげる・かくれる・サボる」 を身につけていく。
この子どものツケは、誰が払うのか? (子ども本人と親だろう。)
日本では、 小1、小2でつまずいても、小1、小2の勉強が分からないまま、 小3、小4・・・中学と進級していく。
諸外国では、考えられないことだ。
小1の学力がついていない (履修できていない) のに、「修了証」 が 出されるわけだから。
例えば、LD、AD/HD のため、知的な遅れがないのにもかかわらず、 文字がなかなか覚えられなかったり、計算が覚えられなかったりすることがある。
この子ども達は、教え方の下手な先生のもとでは、 完全に落ちこぼれる。
九九や漢字を満足に覚えられないまま、 小3,小4・・・・中学と進み、
いつしか、非行を繰り返し、少年院へと進むこともある。
少年院に、LD、AD/HD の 少年達が相当数いるのは、よく知られていて、 彼等の更生に最も効果があるのは、
実は、彼等に勉強 (小4程度の、読み、書き、計算) を教えることなのだそうだ。
彼等の不幸は、小学生の時に、彼等に、「読み、書き、計算」 を教えられる 先生に出会わなかったことに尽きる。
教え方の上手い先生に出会っていれば、少年院 という回り道を しないで済んだに違いない。
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