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2011年02月13日(日) 

293. 「 自閉症 」 、この人に聞きたい in 神奈川

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に書いたように、

 

就学前、学齢期 ( 小学校、中学校、高校 or 小学部、中学部、高等部 )、社会人

の一時期についてだけなら語れる専門家は、たくさんいる。

 

就学前、学齢期、社会人の、

幼少の時から大人になってからまでを、教育、指導、支援をして、

ほとんどすべてを、立派な成功事例にしてきた実績を持つのは、

 

上 岡一世 氏、 横山 浩之 氏、 篁 一誠 氏の3人ぐらいしか、わたしは知らない。

 

さて、そのお一人である上 岡一世 氏が校長を務める特別支援学校から

新著が発売された。

 

『 将来の 「 働く生活 」 を実現する教育

  キャリア教育に基づく支援内容・方法の検討 』

    愛媛大学教育学部附属特別支援学校 著 2011/01/18 明治図書

http://www.meijitosho.co.jp/detail/?isbn=4-18-061421-9

> 本校の目指す教育は、子どもたちの生活の質、人生の質を高めることにある。

> どうすれば、子どもたちの家庭生活の質、学校生活の質、地域生活の質、

> 職業生活の質、社会生活の質を高めることができるかを、

 

> 具体的に何を目標にして取り組んでいるか。

> それはすべての子どもたちの自立、社会参加の実現である。

 

> 本校では、自立とは、

> 「 自分のもっている力を100%発揮し、他から受ける支援を最小にしている状態 」、

 

> 社会参加とは、

> 「 子どもにとって最もふさわしい生活の中で適応できている状態 」

 

> 「 適応とは家庭生活、学校生活、地域生活、職業生活、社会生活で、

>  自ら自分の役割を果たし貢献できている状態」 と捉えている。

 

こういうことなら、「 すべての子どもたちの自立、社会参加の実現 」 も可能かもしれない。

 

 

小学部、中学部、高等部 12年間の教育から、いくつかを拾ってみる。

 

 

 

《 人間関係形成能力 》

 

 【 小学部 】

 

  社会生活で通用するコミュニケーション手段を獲得する。(身振り、

                             指サイン、手話、カードなど)

 

   [ 集団参加 ] (低学年) ・身近な大人からの働きかけを受け入れる。

   [ 意思表現 ] (中・高学年) ・分からないことや困ったことがあれば、

                     自分から援助を求める

                     ・活動の許可を求めたり、終了を報告したりする。

                     ・経験したことを感想を交えながら説明する。

   [ あいさつ、清潔、身だしなみ ] (低・中学年) ・身近な人にあいさつをする。

                                ・「 ありがとう 」 「 ごめんなさい 」 を言う。

                                ・体を清潔にしたり、身なりを整えたりする。

   [ あいさつ、清潔、身だしなみ ] (高学年) ・身近な人と簡単な応対をする。

                             ・「 ありがとう 」 「 ごめんなさい 」 を相手に理

                              解してもらえるように適切に言う。

 

 【 中学部 】

 

   [ 自己理解・他者理解 ] ・自分の言動が他者に及ぼす影響について知る。

   [ 協力・共同 ] ・自分の分担に責任をもち、他の者と協力して作業や実習をする。

   [ 意思表現 ] ・見聞きしたことなどを相手に分かるように話す。

   [ 場に応じた言動 ] ・場の状況や相手の立場を理解して、あいさつしたり

                場の目的に応じた振る舞いをしたりする。

                ( あいさつ、適切な言葉遣い、身だしなみなど

 

 【 高等部 】

 

   [ 自己理解・他者理解 ] ・産業現場実習等における実習など、実際的な職場体験を通して、

                   自己の能力や適性について知る。

                   ・自分の言動や態度が他者に影響を及ぼすことを理解し、

                   人間関係を円滑に進めようとする。

   [ 場に応じた言動 ] ・相手や場面に応じた適切な振る舞いをする。(あいさつ、

                適切な言葉遣い、電話のマナー、敬語の使用、服装、身だしなみ、

                実習先における職場の上下関係、実習先における接客マナーなど)

 

 

《 情報活用能力 》

 

 【 小学部 】

 

   [ 社会のきまり ] (低学年) ・日常生活の簡単なきまりに従って行動する。

   [ 社会のきまり ] (中学年) ・大人や友達と簡単なきまりのある遊びをする。

 

   [ 金銭の扱い ] (低学年) ・簡単な買い物をする。

   [ 金銭の扱い ] (中学年) ・決まった額の買い物をして、金銭の大切さが分かる。

                    ・いろいろな金銭があることを知る。

   [ 金銭の扱い ] (高学年) ・使いみちを考えながら買い物をして、金銭の取り扱いに慣れる。

                    ・初歩的な数の概念を理解し、簡単な計算をする。

 

   [ 役割の理解と分担 ] (低学年) ・身の回りのことを自分でしようとする

   [ 役割の理解と分担 ] (中学年) ・学級等の基礎的な集団活動において、

                         簡単な係活動をする。

   [ 役割の理解と分担 ] (高学年) ・ ・・・友達を意識したりしながら、

                         簡単な役割を主体的に果たす

                        ・役割の必要性や、達成感を経験して

                        働くことの喜びを感じる。

 

 【 中学部 】

 

   [ 情報収集と活用 ] ・職業生活や家庭生活で使われる

                情報機器等の初歩的な扱いに慣れる

  

 【 高等部 】

  

   [ 法や制度の理解 ] ・社会や国にはいろいろなきまりがあることを知り、

                 それらを適切に守る。

   [消費生活の理解 ] ・労働の対価としての給与の意味を理解し、

                 計画的な消費生活を送る上で必要な事項を理解する。

                ・生活の設計のために、余暇の有効な過ごし方について

                 理解を深め、実際の生活に生かす。

 


閲覧数1,779 カテゴリ障がいと教育 投稿日時2011/02/13 13:29
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