軽度発達障害 (LD、AD/HD、高機能自閉症、アスペルガー症候群) の子ども達には、 指先の動きが、不器用な子が少なくない。
「微細運動障害」 という。
算数の時間、
「タイルを机の上に並べて、数を数えてみましょう。」 の場面で、 タイルをうまく操作できなくて、 タイルが机からバラバラ、落ちてしまう子がいる。
指先の動きが、不器用だからだ。
このような指先の動きが不器用な子どもが、 鉛筆を持って (操作して) きれいに文字を書けるか?
書けるはずがない。
では、どうしたらいいか?
指先がうまく動くように、 リハビリ (訓練) をすればいいわけである。
『診察室でする治療・教育 軽度発達障害に医師が使うスキル』 横山 浩之著 明治図書 2008/10/30 http://www.meijitosho.co.jp/shoseki/shosai.html?ban…8-014019-0
該当箇所が、2ページ分、写真で立ち読みできる http://www.meijitosho.co.jp/db/pages/0140/0140_02.jpg
この 「フィンガーカラーリング」 という、たった一つの指導で、
実は、いくつものことがねらってある。
もちろん、 (1) 不器用な指先 (微細運動障害) のリハビリ
これだけではない。 最初は、毎日5分ずつが基本だから、
子どもが、 「フィンガーカラーリングをもっとやっていたい。」 と思っても、終わりにさせる。
(2) 好きなことをやっていても、すぐにやめる 056. 支援は成長とともに減らしていく http://sns.yokohama150.jp/blog/blog.php?key=19435 >(2) 毎日、小学生なら、学年×20分の家庭学習の習慣 > (※家庭学習というのは、宿題のための時間は含まない。) > (小2 ならば、小2 × 20分 = 40分) > (夏休みや週末に、家庭学習の習慣がくずれるようでは、お話にならない。)
で書いたように、
(3) 子どもの毎日の学習習慣をつける
子どもだけでは、すぐに投げ出して、毎日の学習習慣はつかないだろう。 そこで、親が子どもの学習につきあうことが必要である。
(4) 親と子どもの毎日の学習習慣をつける。
自閉症児に、 「フィンガーカラーリング」 を行えば、
(5) 感覚統合訓練 (6) 視知覚の訓練 ( 指先を見る、 絵の具皿から画用紙への視線の移動 )
また、フィンガーカラーリングは、慣れてくると、 できあがった作品は、ちぎり絵のような味わいをもつ。
『グレーゾーンの子どもに対応した作文ワーク 全4巻セット』 明治図書 http://www.meijitosho.co.jp/series/shosai.html?bango=se32
の表紙が、 「フィンガーカラーリング」 の作品である。
(7) 本人も、出来た作品に満足できる。
特別支援級や、養護学校の自閉症児が、 「フィンガーカラーリング」 で作品を作れるようになったら、
(8) 通常級の子ども達も、 「何も、出来ないと思っていたけど、この子はすごいな!」 と思うことだろう。
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